【キャッチ】
SEKAI NO OWARI 藤崎彩織による初小説、ついに刊行!
【内容紹介】
いつも一人ぼっちでピアノだけが友達だった中学生の夏子と、不良っぽく見えるけれども人一倍感受性の強い、高校生の月島。彼は自分たちのことを 「ふたごのようだと思っている」と言いますが、いつも滅茶苦茶な行動で夏子を困惑させ、夏子の友達と恋愛関係になり、夏子を苦しめます。
それでも月島に惹かれる夏子は、誘われるままにバンドに入り、彼の仲間と共同生活を行うことになるのですが……。
自分では何もできなかった少女が少年に導かれるままに成長し、自らの力で居場所を見つけようとする姿を描いた、感動の青春小説です。
構想から3年以上もの月日をかけて綴られました。
SEKAI NO OWARIのファンだけでなく、むしろ、彼らを知らなかった読者にこそ読んで頂きたい一冊になりました。
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【本文より】
彼は、私のことを「ふたごのようだと思っている」と言った。
わたしは全然そんな風には思わない……。
いっそのこと、本当にふたごのようであったら、こんな風にいつまでも一緒にはいなかったのだと思う。いや、はっきり言おう。わたしたちがふたごのような性格であったら、絶対に、一緒にいることが出来なかった。
確かに、わたしは人生の大半を彼のそばで送ってきた。晴れた日も雨の日も、健やかな日も病める日も、富めるときも貧しきときも、確かに、わたしは彼のそばにいた。
そしてその大半は、ほとんどメチャクチャに振り回された記憶ばかりだ。
(本文より)
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【著者紹介】
藤崎彩織(SEKAI NO OWARI)
SEKAI NO OWARIでピアノ演奏とライブ演出を担当。研ぎ澄まされた感性を最大限に生かした演奏はデビュー以来絶大な支持を得ている。雑誌「文學界」でエッセイ「読書間奏文」を連載しており、その文筆活動にも注目が集まっている。
著者:藤崎彩織(SEKAI NO OWARI)
造本:四六判 上製カバー装
出版社:文藝春秋
ISBN:978-4-16-390714-7
発売日:2017年10月28日
※画像はイメージです。