折坂悠太、初の著書『薮IN』刊行
短編小説「薮IN」を含む、エッセイ、童話、論考、対話など様々なスタイルの文章を折坂悠太が書き下ろし、ゲスト作家としてイ・ラン (音楽家、作家、イラストレーター)、坂口恭平 (建築家、作家、音楽家、画家)、塩田正幸 (写真家)も参加するオムニバスブック
【著者コメント】
そのものらしさでなく、そのもの自体を見てみたかったんです。
薮の中へ投げ入れて、この身体も押入れて。出会い直そうとしたんです。
するとどうでしょう。どうしても見たくない、自覚したくないものまで確認でき、ひどい口内炎ができました。甘かったと思いました。
皆さんをそこへ連れて行ってどうなるか。何があるのか、何もないのか、わからないんです。
いろんな人の顔を想像しています。穏やかな顔ばかりではありません。
進もうとすることと、逃げようとすることは、とてもよく似ているんですから。
ただ私は、薮に入って、そこに居てみます。人生に必要な過程だと思ってしまったからです。そういう勘はあります。
ここへ来るまでの、たくさんの力添えに感謝します。
よければこの薮に、分け入ってみてください。
折坂悠太
【短編小説「薮IN」あらすじ】
「叔母の火葬のため郊外の駅で待ち合わせた姉と弟 (主人公)。弟が遅れ、バスが行ってしまったため、起伏の多い田舎道を二人で歩いて向かう事になる。 主人公には子供が生まれたばかりで、姉から祝いの言葉をもらいつつ、お互いの近況、生活の様子などを話しながら歩いていく。次第に姉弟は育ってきた家族感に対して何か感覚のずれがある事が段々と分かっていく。そんな中、火葬場へ向かう姉弟の前に突如あるものが現れて……」
出版元:REPOR / TAGE
仕様:200 ページ/110 × 160mm/並製本
編集:高宮 啓
デザイン:鈴木 聖
ISBN:9784991177910
発売日:2022年6月1日
※PARCO MUSEUM TOKYOにて先行販売された書籍「薮IN」の会場限定版とは装丁が異なります。
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