2018.7.31

フクザワのアートノーツ

第2回 
フクザワには音楽が見える?!

音楽にインスピレーションを受けてクリエイションするイラストレーター“フクザワ”。カラフルでダイナミックなライブペインティグから、非常に繊細な線画までさまざまなタッチで音楽を表現しています。音楽のどのような点に注目して絵を描いているのでしょうか? また、彼女自身の音楽遍歴は? 気になるところを聞いてきました!

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——音楽について教えてください。音楽好きになった15歳の頃から、どんな音楽変遷を辿ってきたのでしょうか?


フクザワ:
音楽好きになったキッカケはBUMP OF CHICKENです。ONE PIECEのテーマソングだった「saling day」という曲のPVをネットで見て衝撃を受けたんですよね。それで、バンプがやっているラジオを聞くようになりました。そうすると、ラジオにいろんないいバンドが出てくるから、その人たちをまた調べて……の繰り返し。雑誌を買ったりもしました。田舎だったので、実際にライブに行くことはなかなかできなかったんですが。

——音楽にのめり込んでいったんですね。


フクザワ:
そのあとは、ASIAN KUNG-FU GENERATION、ACIDMAN、STRAIGHTENER……と続き、高校に入る頃からRADWINMPSが好きになりました。

——正統派のジャパニーズ男性ボーカルロックバンドという感じですね。

フクザワ:
そうなんですよ。

——15歳のとき、お友達がいなかったからバンドが組めなかったとのことでしたが、いまバンドを組めるなら何をやりますか?

フクザワ:
どうしよう(笑)。じつは、高校生のときにギターを買ったんですが、練習をしてみて自分の才能のなさに気づいちゃったんですよね。絵だったら、周りの人よりは上手く描けるなっていう自負があるんですが、音楽は全くダメで(笑)。カッコイイ人たちをたくさん見ているぶん恥ずかしくて、これはもう聴く専門にしようと思ったんです。特に、大学の終わり頃からフクザワの名前でイラストを描く活動を本格的にやり始めたんですが、その頃から「わたしは絵で勝負する、音楽は絶対やらない!」って決めたんですよ(笑)。

——そうだったのですね(笑)。それにしても、「絵で勝負する!」だなんて、学生時代から高いプロ意識を感じます。“フクザワ”という名前はそんなに前から考えられていたのですね。


フクザワ:
15歳のときに考えたんです。一番カッコイイ苗字はなにかなって考えたときに、当時のわたしのなかでは“フクザワ”だったんです(笑)。多分、一万円札の諭吉さんから来ているんだと思うんですけどね。

——音楽が好きになった15歳のときに、もうアーティスト名まで考えていたんですね、すごい!


フクザワ:
自分でも不思議なんですけど、そこからあまりブレずにいまにいたっています。

——フクザワの下の名前は付けなかったのですか?

フクザワ:
名前をつけると女性だって先入観を持たれちゃうのがイヤで。中性的な存在でいて、見た人にいろいろと感じて欲しいなと思っています。

——フクザワとしての最初の仕事はなんだったんですか?

フクザワ:
大学4年生のときに、COLD KITCHIENというバンドのCDジャケットをやらせてもらったのが最初の仕事です。メンバーの方がすごく熱心に「こういう絵にして欲しい」というイメージを持っていて、当時まだわたしは関西にいたので、何度も電話したりスカイプしたりしてヒアリングしたのをよく覚えています。

——絵を描くときのことを聞かせてください。音楽のどんなところにインスピレーションを受けているのですか?


フクザワ:
曲調と歌詞ですね。単純に、悲しい雰囲気だったら青っぽい色が思い浮かびますし、歌詞に“海辺”って出てきたら、海をイメージします。そうすると、PVのように映像が浮かんでくるんですよね。もしくは、音楽を聴いていて一番ぐっときた場所を膨らませていきます。

——どんな風に膨らませていくのですか?

フクザワ:
曲を何度もリピートして聴き続けたり、歌詞を全部書き出してみたりします。


——しっかり聴き込むんですね。描くときは、インスピレーションのままにご自身の世界を追求されますか? それともあくまで音楽に寄せていきますか?

フクザワ:
音楽に近づいていくことが多いですね。自分を出し切るというよりは、その曲を表現している感覚です。仕上げた作品に対しても、いままで「全然違う!」っていうようなことを言われたことはないです。

——ライブペインティングは、普段の絵を描くときとは違いますか?


フクザワ:
全く違います。あまり長い時間をかけると皆さん飽きてしまうので、15分から30分でゼロから描きあげられるものという前提で、遠くから見られる方もいるので、わかりやすい大きな絵がいい。なので、顔のアップが多いですね。絵の変化を楽しんでもらいたいので、どんどん色を重ねたり、表情を変えていったりします。

——エンターテイメントですね。

フクザワ:
そうですね。なので、描き終わったあとの絵だけを見られるのはちょっと恥ずかしい。短い時間で描き上げるので、よく見ると歪んだりしているし。過程も含めて楽しんでほしいです。

——画材はなんですか?

フクザワ:
ライブペインティングのときはサクラクレパスです。普段の絵はパソコンで描きます。時には紙に描いたものをスキャンしたりしますが、最終的にパソコンで調整します。


——アーティストさんから言われて嬉しかった言葉はありますか?

フクザワ:
めちゃめちゃありますよ! 最近でいうと、FINLANDSというアーティストがわたしの絵から曲を作ってくれたんです。わたしがインスタにアップしている作品を見て感じたものを曲にしたって言ってくださって、感動しました!


——5歳の頃を振り返ると、夢が見事に実現しているいまをどう感じますか?

フクザワ:
なんでもいいから絶対に絵で音楽を表現することに携わっていこうと思っていたのですが、まさか自分がフェスに出てライブペインティングしたり、こんな風にインタビューされたりする日がくるとは思っていませんでした。思っていた以上の未来になっています。

——悶々としていた、思春期のフクザワ少女に伝えてあげたいですね。

フクザワ:
ホントに! それに、これを読んでいる人のなかに、いま学校生活が辛いっていう人がいたら「大丈夫だよ」って伝えたいです。頑張って卒業だけしてください。それがずっと続くわけじゃないから。


 
 

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